株式会社ナガサワ

Woodナガサワで使う木材

適材適所

人に個性があるように、樹種の違いやそれぞれの木にも個性があります。山の南の斜面でたくさんの日光を浴びた木、あまり日の当たらない北の斜面で育った木。年間を通じて温暖な気候で伸び伸びと育った木、冷涼な気候でじっくりじっくり育った木。国や地域、気候などそれぞれの環境で育ち、それぞれの個性があります。

世界にある数百種類の木材の中から、適材適所、それぞれの目的と用途に応じて木材を選定し、用材として使用しています。

木材の収縮率、曲げ強度、割裂性、耐水性・耐光性、木ネジ保持力など聞き慣れない言葉が多いかもしれません。それぞれに備わる特性と家具の種類や用途を比較・検討しながら、最適な木材を選定、それに見合ったサイズ、仕口を用いて家具を製作しています。

無垢へのこだわり

技術革新が進む中で、見た目は木のようだけど、実際は木ではないそのような家具や内装が増えてきています。高いプリント技術によりモノづくりに携わる私たちですら見間違えるような「無垢らしさ」があります。

本当の木材よりもコストははるかに安く、見た目はそんなに変わらない。
現代の多様化した価値観のなかで、均一で、安く、短期間でつくることができるとても理にかなったものです。

では、なぜ無垢の木を使う必要があるのでしょうか。

私たち日本人は、古来より木とともに生活をしてきました。桧や杉で家を建て、樫や小楢の薪をくべ煮炊きをし、子どもが産まれると桐を植え成人すると切り倒して子ども達のために箪笥をつくる。
家も道具も家具も、日常にあるものは、代々、親から子へ、子から孫へ引き継がれ大切に使われてきました。モノには常に誰かの想いがあったわけです。

しかし、高度経済成長を経て、そのような想いは消え傷ついたら捨てる、汚くなったら捨てる、使わなくたったら捨てる捨てて新しいものを手にすることが、ある種の美徳となってしまったようです。

内装や家具に使われる木材は、少なくとも80年以上の長い歳月を費やし成長した木を伐採して、用材としています。林業で樹齢80年といえば、親が植えた木を、子が管理し、孫がようやく伐採・製材して出荷する木材としてはまだまだ若いものになりますが、3世代分の時間がそこに宿っています。
東南アジアなどで合板として伐採される木材の樹齢は100年~200年、いや以上。人の寿命よりも遥かに長い年月を要しているわけです。
そして、日本の木材の輸入の大半は東南アジアからの木材となります。その中にはまだまだ違法に伐採された樹齢何百年の木材もあると言われています。

木は形を変えて木材となっても、樹齢と同じかそれ以上さらに生き続けることができる素晴らしい用材なのです。
日本古来の自社仏閣など木造建築、アンティークやビンテージ家具ともてはやされるヨーロッパの家具など、私たちの身の周りには長く受け継がれたものがたくさんあります。

私たちナガサワが使用する木材は、やはり樹齢80年ほどものです。
国産の広葉樹もありますが、その大半はヨーロッパからのもので、計画的に植林と伐採を行い、森林が過度に破壊されないよう管理された土地で成長した木材です。
国内でこのような活動はまだまだ乏しく、残念ながらヨーロッパの材料に頼らざるを得ない状況ですが、少しでも多くの国産材を使いたいと考えています。
森林のあるところには、多様な生命の営みがあり、あらゆる生物が恩恵を受けています。
私たちはその恩恵をあずかり、家具をつくるものとして、長く使えるつくりと技術を常に研鑽し家具づくりを行なっていますので、やはり80年以上は使ってもらいたい。

無垢の木材を使って長く使える家具をつくることは、資源の無駄遣いをするだけでなく森に人が還り、森が、自然が豊かになる。人だけではなく多様な生物が豊かに平穏に暮らせる日が来る。

私たちにはそんな願いがあります。

広葉樹の木材でつくる

木には、針葉樹と広葉樹があります。よく知られている杉や桧、松などは針葉樹。ブナや桜、栗は広葉樹。

どちらも木に変わりありませんが、進化の過程で細胞組織の構成要素が異なっているため木の特性も見た目も大きく異なっています。

針葉樹とは?

針葉樹

針葉樹は比較的寒冷でや標高の高い地域に生育しています。年間降水量が少なく比較的低温期間が長く、木の成長に不可欠な光合成ができにくい環境に適応した種でそのため、葉は耐寒性のある針状の厚みあるものとなっています。
針葉樹は常緑樹と思われがちですが、唐松は、針葉樹の中でも落葉する木です。
葉を落とすことで生命維持を行なっているため、常緑針葉樹が生育しにくいようなさらに寒い地域に生育できる、耐寒性のある木です。
針葉樹は、90〜95%が仮道管といわれる水や養分を吸い上げる通導組織となっています。
比較的軽くて柔らかく、熱が伝わりにくという特性は、木の内部組織に空洞が多いことに起因しています。建築では床材に桧や杉の板を使いますが、傷はつきやすい反面、外気を伝えにくい(熱伝導率が低い)ので床暖がなくても足元が暖かく保たれるようです。広葉樹は、硬く、強度があるため、すっきりとした部材でも十分な強度が確保できます。
硬いので、凹みや傷がつきにくいので、キレイな状態でお使いいただけます。

余談ですが、杉は日本の固有種です。
学名の「クリプトメリアヤポニカ(Cryptomeria japonica)」をみてもわかるように「ヤポニカ(japonica)」は「日本の~」という意味のラテン語です。
また「クリプトメリア(Cryptomeria)は「隠れた財産」という意味です。
「隠された日本の財産」という名の杉は、日本人にとって財産となるくらい利用価値の高い固有の木といえるでしょう。海外の木でもヒマラヤスギ、レバノンスギなどのように「スギ」と呼ばれる木がありますが、いずれも「マツ科」でスギとは異なるものです。

広葉樹とは?

広葉樹

一方で、比較的温暖で降水量のある地域や山間部でも生育しているのが広葉樹です。針葉樹の葉と比較してもわかるように、平べったく薄いものになっています。
これは効率的に光合成を行うためにそのような形状になったといわれています。
また熱帯雨林の樹種には、卵型やハート形のように先端が比較的尖った形の葉が多く見られますが、これは葉の養分が溶けださないよう、水の流れが良くなるように進化したともいわれています。
広葉樹を構成する細胞は種類が多く、その細胞の大きさ・形状・分布により構造が変化に富んでいます。針葉樹のように仮道管はなく、それに代わって導管と呼ばれる通導組織が樹種にもよりますが10〜50%、また横方向へ並ぶ放射組織が5〜40%。
木材の強度にも影響がある支持細胞・真正木繊維30〜70%、養分などの貯蔵の役割を果たす柔組織が5〜35%、針葉樹に比べ少し進化した組織構成となっています。
広葉樹が比較的硬く重いのは、複雑に絡み合った繊維細胞壁が強靭で柔軟性のある構成となっているからです。
生活の場において、常に動荷重のかかる耐久性を求められる家具には、やはり強靭でしなやかさのある広葉樹が適しているといえるでしょう。

ナガサワで使われている木材の種類

ブラックチェリー

ブラックチェリー

比重:0.6~0.7
辺材と芯材の色の差がはっきりしています。辺材は淡い桃色で、芯材は赤褐色または赤色です。使い込むほどに飴色に変色し、高級感がでます。木質はやや軽軟ですが、木肌は緻密で美しく仕上がります。

ハードメープル(3~5種類)

ハードメープル(3~5種類)

比重:0.65~0.7
辺材は淡い灰白色きめは細かく、堅く粘りがあり仕上がりは良好。まれに波状の木目や鳥眼杢(チョウガンモク)など美しい木目が現れます。

ホワイトアッシュ

ホワイトアッシュ

比重:0.65
タモと同じトネリコ属で、北米に自生し色の白さが特徴。弾力性や耐久性もありますが乾燥の際狂いやすい。木目ははっきりしていて時には美しいものも現れます。

桧

比重:0.4~0.45
戦後多く植林され、ちょうど伐採時期を迎え一般的に使用されるようになりました。強度面では椅子より箱ものに適しています。

桐

比重:0.2~0.3
白くくすんだ色をしていますが非常にアクの強い材なのでアク抜きが充分でないと黒ずんでいきます。湿気を通しにくい特性があるので昔から衣類を収納する箪笥に使われています。

広葉樹

針葉樹

※比重とは、ある物質(物体)の密度が真水に比べどちらが高いのかを表します。
※比重が1よりも大きい物質は水に沈み、1よりも小さい物質は水にうきます。家具の重量計算にも使います。
※写真はできるだけ材に近い色で撮影されていますが、お使いのパソコンやブラウザによって色が異なることがございます。